視察報告-地方議会議員セミナー

出張者:平山タカヒサ

 

【日程】   2018年7月24日(火)10:00~17:00

【場所】   アットビジネスセンター池袋駅前別館(東京都豊島区)

【講師】   兼村 高文(明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科教授)

【講義内容】 地方議会議員セミナー 自治体決算書の徹底解説
        ~平成28年度決算及び平成31予算編成の動向を見ながら~


1.予算マネジメントにおける決算書の役割
2.義務付けられている3つの決算書「歳入歳出決算書・決算統計・財務書類」とその相互関係
3.「歳入歳出決算書」の見方
4.「決算統計」の徹底解説 -決算カードと財政状況資料集の読み方
5.「決算統計」を用いた財務分析
6.「財務書類」の徹底解説 -新公会計基準による財務書類の読み方
7.「財務書類」の活用事例
8.決算書と事務事業評価
9.決算書と監査の課題
補論1 平成28年度決算の概要:市町村決算
補論2 平成31年度予算の見通し:骨太方針2018と予算編成方針


≪所感≫
 自治体が毎年度、調整しなければならない3つの決算書があり、それぞれ条例や地方自治法、総務省の通知等により作成され、その内容について理解を深めることができた。
 「歳出歳入決算」については、予算対比の決算書であることから、身近で分かりやすい決算書であるが、財政分析には利用されないこと。
 「決算統計」は、経年比較や類似団体との比較が可能となるよう、統一的な会計区分による決算書であり、「決算統計」に記載された経常収支比率、財政力指数、公債費比率等の主な指標や数値をまとめた「決算カード」が総務省によって公開催されることで、各自治体の財政状況が把握できること。また各自治体が自らの財政構造について分析し、経常収支比率について、構成要素の内訳ごとに記載していることから、財政分析に活用できること。
 「財務書類」は、企業会計基準に準じた複式簿記によりまとめられた表であり、自治体の財政状況と運営状況がフローとストックの両面から分析できる反面、公会計独自の公共サービスやインフラ資産(もうけがでないもの)があるなどその活用について課題があること等理解することができた。
 また、決算を分析するうえで「財政状況分析表」を入手し、目的別・性質別の歳出をクロスして分析することが重要であることを学ぶことができ、基本から活用まで大変有意義なセミナーとなった。

 

 

 

 

2018年08月10日