視察報告

視察

視察報告-大分市

出張者:ふじくぼ博文

 

【日程】   2017年10月26日(木)13:00~17:00

【場所】   大分市 ホルトホール大分 大ホール




【調査内容】 平成29年度森林・林業・林産業活性化九州大会

(1)大会次第
 ①主催者挨拶(内容は省略)
  ⅰ)大分県林活議連会長
  ⅱ)林活議連九州連絡会議会長


 ②来賓祝辞(内容は省略)
  ⅰ)林野庁長官
  ⅱ)大分県知事
  ⅲ)大分県選出国会議員 ほか


 ③基調講演 「林業復活と地域創生」について 一般社団法人日本経済研究所専務理事
  ⅰ)講演要旨
   ・米国ニューヨークのハイライン(高架化)をリノベーションすることによる高さの価値化を事例に、廃線跡の公園化による
    賑わいの創出が犯罪減少、不動産開発の活性化と地価の上昇などを招いている事例をもとに、都市空間の木質化の必要性を
    指摘した。

   ・「林業復活・地域創生を推進する国民会議」が2013年12月に発起人220名賛同者1000人以上で発足し、この間数回にわたり
    提言書を提出している。(その推進委員会の企画立案実働チームの主査を鍋山氏が務めている。)

   ・その提言の中からいくつか取り上げた。森林の持つ多面的機能(ブランド形成)について、「国土強靭化基本法」(2013)
    の理念の下、「国土強靭化政策大綱」で、荒廃地・荒廃危険山地の治山対策等が挙げられている。品質や価格という一側面
    では一番になれないが、環境や香り・癒しなどを含めた多面的機能を活かせば一番になれる。例えば、土壌浸食の防止や保全、
    水源涵養や温暖化防止など。

   ・現状における課題を3つ指摘。
      ①情報整備:地籍の明確化
      ②加工流通:体制の安定性、複雑な経路
      ③人材育成:木造公共建築物の設計・
    施工を機会にと挙げている。3つの視点として、
      ①新製品の開発、既存製品の高付加価値化:直交集成板(CLT)の大火部材、デザイン・アート分野、
       木質バイオマス発電:カスケード利用(域内の資源循環)
      ③素材・輸入代替と規制改革:2000年代、欧米諸国からの広がり
    を挙げている。また、国産材の資源活用の拡大に向けた取り組みの3つの視座として、
      ①国産材需要拡大
      ②多様な森林マネジメントの導入
      ③国民に愛される森林づくりを挙げて以下具体的に展開している。

   ・国産材需要拡大について、東京オリンピック・パラリンピックにおける象徴的な国産材建築物の実現(国立競技場)と
    普及など10の提言をまとめている。直交集成板(CLT)や耐火部材、セルロースナノファイバーなどの付加価値の高い
    製品開発、アーティスティック・完成志向を高めた施設整備事例、輸出可能性の追求、また、山元と消費地をつなぐ連携
    モデルとして宮崎県と川崎市の連携・協力の基本協定の「崎-崎モデル」などの事例を挙げて説明した。

   ・多様な森林マネジメントの導入について、地籍の早期明確化による大規模集約化の促進や再造林システムの再構築など5つの
    提言をしている。利用資源の活性化と未利用資源の新しい市場創出による、持続的な再造林システムの再構築を目指すモデル
    は地域によって多様なものがある。日田市の「再クラスター化」や北信州森林組合のICTを活用した「スマート林業化」、
    FSC認証(欧州を中心に認知度が高い国際認証)などの促進、岐阜県飛騨市の業際分野の探求した「ヒダクマ」の取り組、
    産業×観光の取組として岡山県真庭市の取り組、九州経済連合会IоTの取り組を紹介した。また、ドイツの考え方である
    「木視率」(建築用語で木肌が見える割合)、現在のアニメ「君の名は。」に象徴される「聖地巡礼」など多面的戦略の
    必要性を強調した。

    
 ④報告 「平成29年7月九州北部豪雨を踏まえた今後の治山対策について」  林野庁森林整備部治山課長
  ⅰ)講演要旨
   ・平成29年7月九州北部豪雨の概要は、7月5日から6日にかけて停滞した梅雨前線により線状降水帯が形成・維持され同じ
    場所に降り始めから約10数時間で、期間雨量500ミリを猛烈な雨を降らせたことから記録的な大雨となった。

   ・被害の概要(9月8日現在)は、
     人的被害:死者37名、行方不明者4名、負傷者21名
     建物被害:住宅被害(全壊288棟、半壊・一部損壊1123棟)
     道路その他被害:橋脚等の倒壊、道路崩壊・通行止め、鉄道の運休等発生
    山地災害等の発生状況(10月2日現在)は、
      福岡県【林地被害】1,016か所278億円、
         【治山施設】2か所3百万円
         【林道施設等】88路線38億円
      大分県【林地被害】61か所19億円
         【治山施設】6か所3億円
         【林道施設等】108路線10億円
    (長崎県・熊本県を除き)発生している。

   ・「山地災害対策緊急展開チーム」結成し九州森林管理局を中心に本庁及び北海道から四国まで全ての森林管理局から技術員を派遣
    (7月24日~9月1日、延べ274人日)して現地調査等成果を取りまとめ、県へデータを提供、技術的助言を実施した。

   ・今回の災害では、特に山腹崩壊に伴う流木が下流に大きな被害を与えたことから、林野庁内に「流木災害等に対する対策検討
    チーム」を設置して、実態把握や発生メカニズムの分析・検証等を行い、今後の事前防災・減災に向けた効果的な治山対策の
    在り方を検討している。
    なお、学識経験者等の意見を伺い、10月中を目途に中間とりまとめを行う予定。

   ・学識経験者による流木被害を含む山地災害の発生メカニズムの分析を行うことを目的に、異なる地質条件の地域ごとに、地形、
    樹種等に着目して8月29日~31日まで現地調査実施し、マスコミ等で流布された「切捨て間伐」が直接の原因では無いことも
    一定明らかになった。

   ・国土交通省と連携して、過去に流木等による甚大な被害が発生した履歴のある全国の中小河川流域の崩壊土砂流出危険地区等の整備
    状況を緊急点検し、結果を共有し対策に反映、整備が必要な箇所の抽出を行い、必要な治山対策を検討している。


 ⑤事例発表 「佐伯型循環林業の取組について」  佐伯広域森林組合代表専務理事
   ・概要:佐伯広域森林組合は、組合員数5,160名、出資金約7億円、職員は一般職員39名、技術職員111名のほか、作業班員240名が
    森林整備を行っている。また、林業事業主体や運送会社などの協力企業もある。主な施設は、共販所2カ所、土場や製材工場、
    チップ工場がそれぞれ1カ所ある。

   ・経緯:佐伯市の森林はほとんどが広葉樹林で燃料用の薪炭林として利用されていたが、昭和30~40年代の住宅需要の増加を
    背景に、市内の6森林組合が協調して成長の早い「飫肥杉」の4品種に絞って植林を行った。植林後約50年を経過し伐期を迎え、
    良質な原木を安定的に確保できることから、先達に感謝したい。6組合は平成2年に合併し佐伯広域森林組合となった。また、
    国の補助金を活用して共販所や杭工場、製材所、プレカット工場などを順次立ち上げた。

   ・「佐伯型循環林業」とは:平成21年に年間原木消費量12万㎥規模の大型製材工場が稼働、原木の安定確保から森林整備が
    間伐から主伐・再造林へ大きく舵を切った。主伐・再造林を安定的に行うため「佐伯型循環林業」と自称する仕組みとなった。
      ①コンテナ苗生産
      ②植栽(造林)
      ③下刈り
      ④除伐・枝打ち
      ⑤間伐
      ⑥皆伐(林齢50年程度)
      ⑦原木集荷(中間土場・共販所)
      ⑧木質バイオマスチップ
      ⑨製材加工(宇目工場)
      ⑩木材利用

   ・さらに、コンテナ苗の生産拡大、造林作業員の育成、林地残材の収集・活用、原木の安定集荷・供給体制の整備、製材競争力の
    強化などに力を入れている。結果として、森林組合の原木取扱量が21万㎥、再造林面積は約350haとなっている。


 ⑥大会決議



 ≪所感≫
 大会に参加して、林業を取り巻く環境について一定理解する事ができた。本市的には、民有林26,780haの内針葉樹林が12,681ha(構成比47.4%)材積で6,286,000㎥の内針葉樹林が4,919,000㎥(同78.2%)と高い比率となっている。木材価格の低迷や担い手不足、所有者不明林の増加や荒廃など他都市と同様な課題を抱えている。県内でも木質バイオマスが2カ所稼働を始めたことが木材流通の動きにつながりつつあるようだが、まだまだ課題は多い。今後の展望を切り拓く上でも「佐伯型循環林業」を参考にした鹿児島型のサイクルを検討する必要があると思う。

 

 

 

 

 

2017年10月26日

視察報告-沖縄県

出張者:ふじくぼ博文・中原ちから・平山タカヒサ・森山きよみ・大森忍

 

【日程】   2017年8月16日(水) 15時~16時30分時

【場所】   沖縄県庁

【対応者】  沖縄県子ども生活福祉部子ども未来政策課課長




【調査内容】 子どもの貧困とは何か~沖縄県の現状と対策~


(1)沖縄の子どもの貧困の実態について
  ①子供の貧困の背景
   ・厳しい雇用環境、核家族化や少子化による家庭の養育力の低下、地域の希薄
    化による子育て支援の低下等
   ・産業振興の遅れ、高い失業率、県民所得最下位、ひとり親家庭が多い等
   ・子どもの育ち、子育てをめぐる社会的、経済的な環境の変化等
   ・生活や成長・社会に与える影響については、右の図に示されとおり貧困の
    連鎖につながる

  ②対象者の全体像、子どもの貧困率の推計
   ・沖縄県の0歳~17歳までの子どもの数は約30万人、相対的貧困状態の家庭で
    暮らす子どもたちの数約9万人(貧困率29.9%)、
    就学援助の対象児童数約2.9万人、
    生活保護を受けている家庭で暮らす子どもの数約4,500人、
    児童養護施設で暮らす子どもの数約500人
    となっている。

  ③学校アンケート調査の概要
   ・平成27年10月から11月、県内5圏域から小学1年生の保護者・小学5年生と保護者・中学2年生と保護者それぞれ約10%を抽出し約70%の
    回答を得た。
   ・また、平成28年11月には高校2年生と保護者約50%を抽出し約60%の回答を得た。
 

(2)沖縄県の子どもの貧困対策計画について
  ①計画の概要

  ②子どもの貧困対策実施状況の概要
   ⅰ子どもの貧困に関する指標及び目標
    ・上記の計画概要にもある通り、ライフステージに応じて34の指標と9の参考指標を設定し、毎年進捗状況をチェックしている。
   ⅱ重点施策に関する平成28年度の進捗等
    ・34の指標で改善し、その内5指標について達成している。
   ⅲ施策評価サイクル
    ・計画期間は平成33年度までだが、毎年点検評価を実施すると同時に2年間で中間評価を実施している。
     また、平成33年度には施策の最終評価を実施する。

(3)子どもの貧困対策の主な取組について
  ①沖縄県子どもの貧困対策推進基金を財源とする事業(H29:4億5942万円)
   ⅰ子どもの貧困対策市町村支援事業(3/4補助の交付金:4億1622万円)
    ・就学援助の充実を図る事業(28市町村など2億2328万円)
    ・放課後児童クラブ負担軽減(20市町村など6863万円)
    ・資する市町村単独事業(18市町村など6915万円)
    ・国庫補助活用事業(8市町村など3881万円)
    ・臨時非常勤職員の配置(7市町村など1335万円)
   ⅱ妊娠期からつながるしくみ調査検討事業(1190万円)
   ⅲライフステージに応じた支援メニュー周知事業(541万円)
   ⅳ子供の貧困実態調査事業(1339万円)
   ⅴ子供の貧困対策普及・啓発事業(900万円)
   ⅵ子供の貧困問題理解増進研修事業(258万円)
   ⅶ子供の貧困施策分析・評価事業(90万円)
   ⅷその他、市町村児童相談体制強化事業(184万円)、就学援助制度周知広報事業(2640万円)などもある。

  ②沖縄県子どもの貧困対策推進交付金(基金30億円の内27億円を市町村への交付金として活用する。期間:28年度~33年度)
   ⅰ子供の貧困対策支援員の配置や子どもの居場所の運営支援など実情に応じた市町村が行う事業に対して、モデル的・集中的に実施している。
   ⅱ現在、支援員は那覇市の24人を筆頭に県下で100人配置されており、居場所についても那覇市の25か所をはじめ、県下92か所で設置運営され
    食事支援や生活指導、学習支援などに取り組まれている。

  ③沖縄子供の貧困緊急対策事業支援コーディネーター配置事業(県、事業費2545万円)
   ⅰ県が統括支援コーディネーターを業務委託で配置して、統括の下に支援コーディネーターを配置している。

  ④子育て総合モデル支援事業(一括交付金事業)
   ⅰ実施箇所は、5圏域に30か所のいわゆる無料塾を設置して約2000人の児童生徒を支援している。

  ⑤沖縄子どもの未来県民会議


≪所感≫

 (1)子どもの貧困について、貧困率が29.9%と全国で一番高いが細かに調査し要因を分析して子どものライフステージに応じた中長期や緊急的な
    様々な具体的施策と更に目標値を設定し、PDCAサイクルでチェックしている点で評価できる。
 (2)特に、沖縄子どもの未来県民会議を設立し、幅広く寄付やサポーターを募り、「子供に寄り添う給付型奨学金事業」などを運営して大きな成
    果を上げている点、沖縄子どもの貧困解消ロードマップを策定し行政の施策との整合を図っている点など本県・本市も学ぶ点であると思う。
 (3)また、県庁の組織を再編成するときに「子ども生活福祉部」として、子どもを福祉行政の中心に据えた点に沖縄県の意気込みを感じた。これ
    らの施策を通じて子どもの貧困が改善されることを期待している。



 

【日程】   2017年8月17日(木) 14時~

【場所】   沖縄県

【講演者】  富川 森武(沖縄県副知事)

【講演内容】 「沖縄経済と米軍基地」

 

 


 ◆講演の概要

  沖縄県の経済状況は、今、極めて好調である。アジアの各国の経済成長の中で、沖縄への外国人観光客や、企業立地が増大している。
  一方で、沖縄県の基地依存率は復帰前の1957年の56.8%から、現在では5%台 となっており、大きく低下している。
 基地の返還跡地には、大型商業施設、高級ホテル等が立地して活況を呈している。


◎観光と米軍基地の経済効果の比較

 沖縄の観光産業と米軍基地需要の経済波及効果を比較してみると、直接需要は観光収入が6022億1400万円、米軍基地関連支出が1717億4300万円であり、経済効果は観光の生産誘発が1兆641億4800万円、付加価値誘発が5539億7600万円、就業誘発が141.868人で、米軍基地関連需要が2856億2800万円、付加価値誘発が1540億4000万円、就業誘発が32.467人となり、前者が大きく凌駕している。
 このように沖縄経済においては、観光産業は米軍基地需要より大きな波及効果を占めている。又、地権者の視点というミクロの次元でも、軍用地料の収入が返還後の土地利用収入が上回るという現象が那覇市の新都心、北谷町の美浜、北中城村のライカ等で起こりつつある。地権者の視点から見ると、軍用用地より、返還後の方が資産活用の利益が多く、沖縄経済全体から見ると、返還後の土地利用のビジネスが拡大し、沖縄の発展につながっている。


◎沖縄経済の発展可能性

 「航空、エネルギーそして製造業、知られざる先端ビジネスが動き出している。その潜在力に世界からヒトとマネ-が流れ込む。もはや沖縄は日本の辺境ではない。アジアの中心は沖縄に近づいている。」(日経ビジネス)のように、現在は、沖縄の発展可能性が大きく注目されている。


◎沖縄経済の発展

 米軍基地は、永遠の発展を指向して活動する企業等のような経済主体ではないために、自己増殖作用がなく、それに依存した経済は、自ずと限界性をもつ。
 ミクロ・マクロの視点から返還前より返還後の方がビジネスの可能性が高く、利益があり、沖縄の発展につながるという事実は、これまで安全保障論や地域における犯罪・事故等において論じられた「沖縄の基地問題」に新たに経済論で論じるパラダイムシフトを起こしている。
 アジアのダイナミズムの拡大により、潜在可能性が拡大した沖縄にとって米軍基地は発展の阻害要因になりつつある。経済の視点から見ると基地は発展可能性を凍結してきたわけであり、返還により民間の市場経済に転換することが、重要な課題となっている。


≪所感≫

 沖縄経済の状況は、率直におどろかされた。私達のこれまでの認識としては、沖縄は基地に依存した経済であり、「基地はないほうがいいが、なくなれば経済や雇用がなりたっていかない。」という矛盾をかかえていると思わされていたが、目から鱗でした。

 これから、ますます人口減少社会が進んでいく中で、講師からは「世界一の健康・長寿・安全・安心・快適・環境・教育水準というニ-ズに対し、新たなビジネスが生まれ発展のフロンティアを切り拓く」ということが強調されました。

 沖縄にこられた外国人が、「きれいな海、静かな沖縄にきたのに、嘉手納基地等の爆音は、がっかりした。」という話を聞きました。基地に依存するのではなく、基地を返還させる中で、経済に結び付けていく取り組みは大いに学ばされました。

 

 

 

 

【日程】   2017年8月18日(金) (A) 6時30分~16時

【場所】   沖縄県

【講座内容】 フィールドワーク「辺野古ゲート前の現場と米軍基地の爪痕」

【行程】 

   ホテル出発 → キャンプシュワブ工事用ゲート前 → 安部の海オスプレイ墜落現場 → うるま市強姦殺人事件 遺棄現場 → 
   嘉手納基地前道の駅かでな → 嘉数高台 → ホテル着


≪所感≫ 

 ゲート前は、普天間基地の返還に合わせて辺野古への新基地建設に反対する沖縄県民の方々が工事中止を求めて座り込んでいた。沖縄の負担軽減について、改めて考えさせられた。



 オスプレイ墜落現場は、集落から800m先であり、墜落後の米軍による捜索活動時はヘリコプターの爆音が集落に響き渡っていたとのこと。意外と近いことに恐怖を覚えた。


 遺棄現場は、県道から20mほど入ったところで、献花台が据えられ、花が手向けられていた。20歳の若さで殺されたことに憤りを感じた。

 嘉手納基地は、3,700mの滑走路を2本も要する広大な敷地。そのために戦前の集落が分断されたとのこと。渋滞解消等まちづくりへも、足かせとなっていることがよく分かった。


 高台から普天間基地が一望でき、街のど真ん中にある飛行場であることがよく分かる。平成2004年にヘリコプターが墜落した沖縄国際大学は基地と隣り合わせ。世界一危険な基地と言われることからも、早期返還が求められる。

 

 



【日程】   2017年8月18日(金) (B) 8時30分~16時

【場所】   沖縄県

【講座内容】 フィールドワーク「南部戦跡 平和の礎とアブチラガマ体験」


【行程】    

        ホテル出発 →糸満市摩文仁(まぶに)平和の礎→糸数壕アブチラガマ→
        ホテル着→研修会


≪所感≫


  糸満市摩文仁の平和の礎は、平和祈念公園にある、沖縄の平和の心を広く内外へ伝え、世界の恒久平和を願い、国籍や軍人、民間人の区別なく、沖縄戦で亡くなったすべての人々の指名を刻んだ記念碑群である。1995年6月、太平洋戦争・沖縄戦集結5周年を記念し、当時の太田昌秀知事が建設した。

 また、糸数アブチラガマは、沖縄戦時、もともとは糸数集落の避難指定ガマ(※ガマ=自然洞窟)であったが、日本軍の陣地壕や倉庫として使われ、戦場がなんかするにつれて南風原陸軍病院の分室となった。全長270㍍のガマ内は600名以上の負傷兵で埋め尽くされ、薬品の不足で治療もままならず、麻酔無しで手足を切断したり、自力で歩けない負傷兵は置き去りにされたそうだ。記念碑・戦跡を、肌で感じる事ができ、改めて、平和の尊さを感じた。









  2017年度 全国自治体議員会議 夏季研修会

【日程】:平成29年8月18日(金) 16時~17時30分

【講座】:
     テーマ(1)「防災対策」    西岡 誠也 熊本市議会議員
     テーマ(2)「子ども貧困」   川辺 美信 久喜市議会議員
     テーマ(3)「医療・介護・国保」山田 厚  甲府市議会議員

 


(1)「防災対策」    西岡 誠也 熊本市議会議員

 熊本市議の西岡議員より、平成28年4月に起きた熊本地震について、発災直後の様子や浮き彫りになった諸課題、また、今後の対策等について報告があった。

① 概 要
 避難者は110,750人(4/17)、避難所数267箇所(4/21)、建物の大規模半壊以上のもので、計11,011戸。ライフラインについては、電気は4/18午後には復旧、水道は、本管から修理し、漏水確認のため圧力を強く出来ないため、通水完了は4/30になった。また、公共施設等の被害として、市民病院は、入院患者を転院、動植物園の修復には1年以上、熊本市のシンボルである熊本城の復旧には、10~20年の期間と、5,600億円の費用が必要とのこと。

② 課 題:
(ア)情報収集体制、例えば、町内→出張所→区役所→対策本部の具体的な収集体制のマニュアルが必要
(イ)指示事項の徹底、対策本部から現場職員に全体像を含め、文書ですべき
   事をマニュアル化する必要がある
(ウ)被災者の台帳、被災者の情報を確保し、みなし応急仮設住宅や仮設住宅の総数把握など
(エ)避難所運営、職員、地元の各種役員の任務マニュアルの徹底
(オ)非常食などの備蓄、これまで、人口の5%を想定していたが、20万人の2食の2日間を準備
(カ)恒久法の制定、いつどこで発生するか分からない自然災害に対し、被災者や被災自治体の負担軽減を目的とした法整備が必要

③ 今後の対応(検討しなければならない事)
(ア)避難者の市営住宅の募集について
・出来れば、抽選に当たった世帯の建物被害認定調査を優先させる
・応急危険度判断では、「危険」と判定された場合でも、二次的被害を防止する
目的であるため、必ずしも全壊もしくは半壊と認定されるとは限らないため、
慎重な対応が必要である。
(イ)り災証明発行に伴う建物被害認定調査について
・阪神淡路大震災をはじめ、これまでの災害で半壊以上の判定をめぐり、多くのトラブルが生じていることから、運用は自治体に任せられているものの、内閣府の指針を基本に調査する必要がある。



(2)「子ども貧困」   川辺 美信 久喜市議会議員

(ア)学校給食の無償化にむけて
 川辺議員が視察された、埼玉県滑川町で実施されている学校給食の無償化の視察報告であるため、簡単な概要のみ記載する。事業開始は2011年4月より実施され、予算は年間約1億2千万円となっている。その効果の一端として、児童生徒数は、2011年度の1,504人から2016年度は、1,783人となっており、279人増加している。

(イ)学校定期健康診断から見る子どもの貧困について
 2015年度、健康診断による調査(久喜市)から見えてくるものとして、健康診断で要治療と判断されても、受診しない子どもが45%、生活保護世帯の受診率は低く、中でも歯の治療が多い。また、要治療と判断された後、学校によって取扱が異なり、追跡調査をする学校がある一方で、プリント配布で済ませる学校もある問題点ある。

(ウ)生活保護世帯の子どもへの対応
 生活保護世帯の子どもの受診率が低い理由は様々あるが、川辺議員は、生活保護法で定められた医療券と調剤券が、受診抑制として働いていると考え、現行のA4サイズからカード型へのダウンサイジングを、議会で質問され、「カード型の受給証の発行について、先進事例などを参考に検討する」との回答を引き出した。


(3)「医療・介護・国保」山田 厚  甲府市議会議員
 
山田議員より、来年度に控えた、国保の都道府県化に関して「医療・介護・国保の再編とは」というテーマで報告を受けた。その中で、都道府県化に向け注視すべきこととして、保険料負担の増、保険給付、保険サービスの低下などを挙げた。保険負担の増に関しては、既に大きな負担になっている保険料である事から、都道府県化を機に、試算と世帯計算を徹底する。また、安易なアウトソーシングによる、窓口、相談、滞納整理等のサービスの低下の懸念がある事から、慎重な対応を求める。等の見解を述べた。


≪所感≫ 
 防災対策については、昨年の熊本地震では、本市も大きな揺れに見舞われた。
また、本年7月の喜入沖震度5強のもあったことから、対岸の火事ではない事を改めて認識させられた。これらの災害の教訓を基に、防災・減災に努めて
いかなければならない。

 子どもの貧困については、学校給食の無償化は、財源など様々な課題がある。そもそも、貧困対策だけでなく、多くの児童生徒が恩恵を授かる事から、今後、先進事例などを参考にしてみたいと感じた。

 久喜市の健康診断後の受診率の低さや学校側の対応には、少々驚く、本市でも調査する必要がある。最後に、国保の都道府県化については、今後を見守りたいと思う。



 

2017年09月08日
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